増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
血液生化学検査など
電解質・微量金属・浸透圧
銅
小倉 彩世子
1
,
下澤 達雄
2
1日本大学医学部病態病理学系臨床検査医学分野
2東京大学医学部附属病院検査部
pp.286-287
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223283
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
検査の概要
銅は,銅酵素の重要な構成成分として骨代謝,結合織代謝,造血などに重要な役割を果たしている.銅欠乏の所見は銅酵素の活性低下と関連づけられる(表1).
銅蛋白質の働きとしては,大きく3つに分けられる.①造血能に関与(セルロプラスミンがFe2+→Fe3+の酸化反応を触媒),②オキシダーゼ作用〔チトクローム酸化酵素として電子伝達系への関与・スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の酸化反応への関与〕,③銅酵素構成(チロシンをメラニンに変換するチロシナーゼ反応)など,生命の維持に重要な機能を担っている.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.