特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
電気刺激テスト
鈴木 勉
1
1星薬科大学薬理学教室
pp.480-481
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900798
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目標
電気刺激は種々の実験に用いられている。オペラント行動の実験では,レバー押し行動などを強化するために電気刺激が用いられている。この種の実験としては抗精神病薬の評価に使用されている条件回避実験,薬物の自覚効果を検討する薬物弁別実験,抗不安薬の評価に使用されるコンフリクト実験などがある。さらに,記憶実験に使用される受動的回避実験もある。これらは他の項目でふれられているので,本項では省略する。さらに,痙攣の誘発法としても電気刺激が広く使用され,抗痙攣薬の評価に使用されている。これに関しても他の項目で解説されているので省略する。
そこで,本項では電気刺激を用いた鎮痛薬の評価法について述べる。この電気刺激法は大きく尾刺激法と歯髄刺激法の2つに分類することができる。これらの方法は麻薬性鎮痛薬のような強力な鎮痛薬のみならず,抗炎症性鎮痛薬のような比較的弱い鎮痛薬の評価にも用いることができる。
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