特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
鎮痛テスト-2:酢酸ライジング法
鈴木 勉
1
1星薬科大学薬理学教室
pp.478-479
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900797
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目標
痛みは主観的な感覚であり,実験者と実験動物間で言葉によるコミュニケーションができないことから,鎮痛効力の検定にはヒトで痛みを起こすような,すなわち組織を軽く損傷する程度の侵害刺激を動物に与え,ヒトが疼痛時に示す行動や反射と類似の行動や反射を動物における痛み反応(仮性疼痛反応)とし,薬物によるこれらの反応に対する抑制効果を抗侵害効果(鎮痛効果)として,鎮痛薬の効力検定が行われている。
酢酸ライジング法は鎮痛薬の効力検定法の1つであり,一次評価法として広く用いられている方法である。本法を用いることにより麻薬性鎮痛薬のみならず,抗炎症性鎮痛薬の抗侵害効果を評価することができる。
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