Japanese
English
特集 細胞接着
マクロファージの接着構造
Adhesion structures of macrophages
尾野 道男
1
Michio Ono
1
1群馬大学医学部第2解剖学教室
pp.357-364
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900583
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マクロファージは炎症や細菌侵入などに対して,いち早く,その場へ移動し,貪食により異物の処理および排除を行っている生体防御機構の第一線で働く細胞である。侵入した細菌などは貪食によって処理された後に,マクロファージによるリンパ球への抗原提示が行われ,異物処理過程を抗体の手を借りた特異免疫機構へと受け渡しする重要な役割をもつ。マクロファージの細菌などの異物処理,老化・壊死細胞の処理,自己腫瘍細胞の処理,リンパ球への抗原提示,遊走などの機能には,細胞表面の接着分子を介した非特異的または特異的な接着が主要な役割を演じており,細胞質内には,その接着を支える裏打ち構造が形成される。
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