ミニ辞典
マクロファージ
東 克巳
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.770
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905451
- 有料閲覧
- 文献概要
■形態学的特徴
マクロファージは末梢血を循環しているときは単球と呼ばれる.単球が組織に定住するとマクロファージと呼ばれる.また,マクロファージは組織球と同義語としても用いられている.骨髄では単球と区別して分類される.
細胞の大きさは20μmぐらいから大きいものは100μmぐらいまで見られる.核はほとんどが円形から類円形で,細胞質が円形様であれば偏在し,クロマチン構造は網状構造を呈する.核小体は1個から数個見られることもある.細胞質は不整形が特徴で,類円形から長い突起の見られるもの,あるいは細胞質の辺縁が不明瞭なものなどさまざまである.細胞質は基本的には広く,淡青色で透明感があるが,貧食能が旺盛なため,種々貧食したものと思われる物質が含まれていることが多い.貧食物が青色に染まり,充満しているマクロファージを特に青藍組織球(sea-blue histiocyte)という.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.