Japanese
English
特集 がん遺伝子の発見は現代医療を進歩させたか
Ⅰ.がん遺伝子研究の新しい展開
CrkとCasにより媒介される腫瘍悪性化シグナル
Oncogenic signals mediated by Crk and Cas
堺 隆一
1
Sakai Ryuichi
1
1北里大学医学部生化学
キーワード:
Crk
,
Cas
,
Src
,
チロシンキナーゼ
,
リン酸化
Keyword:
Crk
,
Cas
,
Src
,
チロシンキナーゼ
,
リン酸化
pp.340-344
発行日 2023年8月15日
Published Date 2023/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201705
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がん遺伝子産物v-Crkは,酵素活性を持たないアダプタータンパク質でありながら細胞内タンパク質のチロシンリン酸化を誘導し,その独特ながん化の誘導機構に興味が持たれてきた。一方,p130Cas(以降Casと呼ぶ)はSrcファミリーキナーゼ(SFK)の主要な基質として,がんの悪性化のカギを握る分子と考えられてきた。本稿では,がんにおけるCrkやCasなどの役割について,両者の媒介するシグナルを中心にまとめたい。
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