Japanese
English
特集 がん遺伝子の発見は現代医療を進歩させたか
Ⅱ.遺伝子技術
融合遺伝子と移植モデル
Fusion genes and transplantation models
中村 卓郎
1
Nakamura Takuro
1
1東京医科大学医学総合研究所未来医療研究センター実験病理部門
キーワード:
融合遺伝子
,
移植モデル
,
レトロウイルス
,
発生起源
,
エピゲノム
Keyword:
融合遺伝子
,
移植モデル
,
レトロウイルス
,
発生起源
,
エピゲノム
pp.345-348
発行日 2023年8月15日
Published Date 2023/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201706
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ヒトのがんで同定された異常ながん遺伝子が,果たして生体内で同様のがんを誘導することが可能なのか。この疑問に答えるには動物モデルによる再現が近道である。早くから開発されたモデルとして,がん遺伝子を目標の細胞種で発現させるトランスジェニックマウスが現在も広く使われている。その後ノックアウト・ノックインマウスの開発により,変異がん遺伝子の発現を時空間的に制御することも可能となり,広く利用されるに至っている。このような胚細胞レベルで遺伝子を導入する遺伝子組換え生物としてのモデルとは別に,体細胞変異体であるがん細胞や遺伝子導入細胞を移植するモデルも古くから利用されている。
本特集が扱うがん遺伝子,特に融合遺伝子の性質を理解するために大きく貢献してきたex vivo移植モデルに焦点を当てる。
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