増大特集 脳とからだ
Ⅲ.中枢と末梢の相互作用
脳身連関の神経機構:分界条床核の役割
南 雅文
1
Minami Masabumi
1
1北海道大学大学院薬学研究院薬理学研究室
キーワード:
ノルアドレナリン
,
グルタミン酸
,
CRF
,
ストレス
,
分界条床核
,
消化管
Keyword:
ノルアドレナリン
,
グルタミン酸
,
CRF
,
ストレス
,
分界条床核
,
消化管
pp.464-466
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201416
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消化管への伸展刺激が,分界条床核においてノルアドレナリン遊離を促進した。筆者らは,分界条床核内ノルアドレナリン神経伝達亢進が不安・嫌悪を惹起することを報告しており,消化管刺激が分界条床核内ノルアドレナリン神経伝達亢進を介して不安・嫌悪を惹起することが考えられる。一方,分界条床核へのβアドレナリン作動薬投与が,胃の運動を抑制し,大腸の運動は促進した。不安やストレスが分界条床核内ノルアドレナリン神経伝達を亢進して,胃もたれや下痢などの消化管機能障害を惹起することが考えられる。
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