Japanese
English
増大特集 難病研究の進歩
Ⅳ.循環器
肥大型心筋症
Hypertrophic cardiomyopathy
木村 彰方
1
Kimura Akinori
1
1東京医科歯科大学
キーワード:
サルコメア
,
Z帯
,
筋収縮
,
カルシウム感受性
,
硬度
,
stiffness
Keyword:
サルコメア
,
Z帯
,
筋収縮
,
カルシウム感受性
,
硬度
,
stiffness
pp.448-449
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201232
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肥大型心筋症(HCM)は原因不明の心肥大と突然死を来す疾患として記載されたが,遺伝性疾患であることから,多発家系を対象とした連鎖解析によりミオシン重鎖遺伝子変異が原因となることが1990年に明らかになった。その後,ミオシン重鎖遺伝子変異のない多発家系の解析や候補遺伝子解析から,筋収縮のユニットであるサルコメアを構成する種々のタンパク質をコードする遺伝子の変異も原因となることが判明した。次いで,これらの変異がサルコメアの種々の機能を障害することによってHCM病態をもたらすことが明らかになり,現在では,遺伝子変異がもたらす機能異常を是正する治療法の開発が進められている。
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