Japanese
English
特集 クロマチンによる転写制御機構の最前線
Ⅰ.分子レベル
転写伸長因子およびヒストンシャペロンFACTによるヌクレオソーム転写制御機構
Mechanism of the nucleosome transcription regulated by the elongation factors and the histone chaperone FACT
畠澤 卓
1
,
鯨井 智也
1
,
胡桃坂 仁志
1
Hatazawa Suguru
1
,
Kujirai Tomoya
1
,
Kurumizaka Hitoshi
1
1東京大学定量生命科学研究所クロマチン構造機能研究分野
キーワード:
クロマチン
,
ヌクレオソーム
,
転写
,
RNAポリメラーゼⅡ
Keyword:
クロマチン
,
ヌクレオソーム
,
転写
,
RNAポリメラーゼⅡ
pp.193-198
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201674
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
生物のゲノムDNAとして保存された遺伝情報は,RNAポリメラーゼによって読み取られることで発現し,その機能を果たす。真核生物において,転写の鋳型となるゲノムDNAはヌクレオソームを基本単位とするクロマチン構造を形成している1,2)。近年,RNAポリメラーゼⅡ(RNAPⅡ)とヌクレオソームから成る複合体の構造解析により,クロマチン構造における転写メカニズムの理解が飛躍的に進んだ。本稿では,筆者らの研究チームが明らかにしたRNAPⅡ-ヌクレオソーム複合体の立体構造群に基づいて,転写伸長因子やヒストンシャペロンに関する最新の知見を踏まえながらクロマチン転写について概説する。
Copyright © 2023, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.