増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
Ⅳ.病理学・腫瘍学
菅野晴夫(1925-2016)—卓越した日本がん研究のリーダー
北川 知行
1
Kitagawa Tomoyuki
1
1がん研究会癌研究所
キーワード:
日本のがん研究の振興
,
がん特
,
すぐれたリーダーの姿
Keyword:
日本のがん研究の振興
,
がん特
,
すぐれたリーダーの姿
pp.428-429
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201051
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菅野晴夫博士の“現代医学・生物学の先駆者”としての偉大さは,何を同定した,何を解明した,という視点では語れない。先生は,がんの病理学者として卓越した業績を挙げたのち,新時代におけるがんの分子生物学的研究の重要性をいち早く見抜き,リーダーとして研究環境を整え,人を鼓舞・指導し,数々の歴史に残る成果を上げさせた。先生はしかし発表の際は決して自分の名前を入れさせなかった。いまわれわれに見えるのは,先生を親しく師と仰ぐ無数の研究者の姿である。
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