増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
Ⅲ.細菌学・ウイルス学・免疫学
石坂公成(1925-2018)—IgEの発見とアレルギー研究への貢献
髙津 聖志
1
Takatsu Kiyoshi
1
1富山県薬事総合研究開発センター
キーワード:
IgE
,
FcεR
,
マスト細胞
,
花粉症
,
アレルギー
Keyword:
IgE
,
FcεR
,
マスト細胞
,
花粉症
,
アレルギー
pp.412-413
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201043
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石坂公成博士はIgE,FcεR,好塩基球やマスト細胞の研究を通じて,アレルギー発症に必須のIgEとその標的細胞の発見,IgE産生機構の解明に大きく貢献した。研究の多くはデンバーの小児喘息研究所病院とジョンズ・ホプキンス大学でなされたが,ラホイヤアレルギー免疫学研究所の設立とその発展にも大きく貢献している。研究室に在籍した多くの日本人研究者は,帰国後研究を大きく発展させ,昭和-平成の時代にわが国の免疫学研究,アレルギー学研究の発展に寄与した。
石坂博士は東京大学医学部を卒業後,国立予防衛生研究所免疫血清室長,小児喘息研究所(デンバー)免疫部長,ジョンズ・ホプキンス大学医学部教授(京都大学医学部教授兼任),ラホイヤアレルギー免疫研究所所長,米国免疫学会会長などを歴任し,米国科学アカデミーの会員であった。
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