増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
Ⅰ.解剖学・発生学・細胞生物学
大野乾(1928-2000)—洞察の巨人・論考の達人
森 望
1
Mori Nozomu
1
1福岡国際医療福祉大学医療学部
キーワード:
バー小体
,
X染色体
,
性分化
,
免疫学
,
遺伝子重複による進化
,
遺伝子音楽
Keyword:
バー小体
,
X染色体
,
性分化
,
免疫学
,
遺伝子重複による進化
,
遺伝子音楽
pp.368-369
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201021
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大野乾博士は1960年代,雌の細胞のバー小体は不活化したX染色体であることを示し,当時の細胞生物学領域で一躍,時の人となった。70年代には遺伝子重複による進化理論で世界を揺るがせた。細胞生物学,免疫学,進化論,生物学のどの分野の人とも議論を好んだ。鋭い洞察と論旨の構成,それは群を抜いていた。米国COH研究所の終身栄誉所員,米国科学アカデミー会員。釣りを好み,馬を愛し,晩年は音楽を楽しまれた。ロサンゼルスのハリウッドの裏山の墓地,フォーレストローンに眠っておられる。
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