増大特集 現代医学・生物学の先駆者たち
Ⅰ.解剖学・発生学・細胞生物学
岡田節人(1927-2017)—「研究者には余裕がないとアカンのャ」
高橋 淑子
1
Takahashi Yoshiko
1
1京都大学大学院理学研究科動物学教室
キーワード:
発生生物学
,
看板教授
,
分化転換
,
先見の明
Keyword:
発生生物学
,
看板教授
,
分化転換
,
先見の明
pp.370-371
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201022
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岡田節人(おかだときんど)氏は,個体発生の研究に分子生物学やES細胞をいち早く取り入れることで,細胞の機能をとおして形づくりを理解するという学問体系を打ち立てた。また,自身が発見した細胞の「分化転換」は,現在の幹細胞生物学の基礎を築いた。時代を先取りした強烈な国際感覚により,わが国の発生生物学を一気に国際レベルに押し上げた。岡田節人氏は,真の文化人としての科学者であり,その薫陶を受けた若者の多くは,のちにわが国の学術を牽引している。
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