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特集 免疫系を介したシステム連関:恒常性の維持と破綻
Ⅳ.免疫細胞における代謝調節
免疫細胞におけるオートファジー
Autophagy in immune cells
佐藤 健人
1
,
増原 香織
1
Sato Takehito
1
,
Masuhara Kaori
1
1東海大学医学部生体防御学
キーワード:
Beclin1
,
炎症
,
メモリー
Keyword:
Beclin1
,
炎症
,
メモリー
pp.120-125
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200967
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オートファジーは細胞質成分や細胞内小器官を二重膜で取り囲み,リソソームと融合して分解する機構である。酵母からヒトに至るまで保存されており,生体内の恒常性維持に重要な役割を果たしている。各種トリガーによってオートファジーが誘導されると,単離膜と呼ばれる二重膜が生じて細胞内の不要な成分やオルガネラを取り囲み,やがて二重膜は閉じてオートファゴソームを生じる。続いてオートファゴソームはリソソームと融合してオートリソソームとなり,リソソームの各種分解酵素によって内容物は内膜と共に分解され,生じたアミノ酸などは細胞内で再利用されることとなる1,2)(図1)。近年,オートファジーは免疫応答や炎症反応の制御をはじめ,様々な細胞反応に関与することが明らかになってきた3-5)。本稿では免疫細胞におけるオートファジー(マクロオートファジー)について解説する。
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