Japanese
English
特集 細胞高次機能をつかさどるオルガネラコミュニケーション
Ⅱ.ゴルジ体およびポストゴルジネットワーク
オルガネラプロテオームを解析する新技術
A novel method to analyze organelle proteome
田口 友彦
1
,
新井 洋由
2
Taguchi Tomohiko
1
,
Arai Hiroyuki
2
1東北大学大学院生命科学研究科細胞小器官疾患学分野
2東京大学大学院薬学系研究科衛生化学教室
キーワード:
リン脂質結合プローブ
,
BioID法
,
リサイクリングエンドソーム
,
ホスファチジルセリン
Keyword:
リン脂質結合プローブ
,
BioID法
,
リサイクリングエンドソーム
,
ホスファチジルセリン
pp.568-572
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200923
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オルガネラの機能を理解するためには,オルガネラを構成しているタンパク質や脂質を理解することが重要である。しかしながら,生化学的な単離・精製が困難なオルガネラ(初期エンドソーム,後期エンドソーム,リサイクリングエンドソームなど)については,それらを構成している分子の情報がいまだに乏しい。
筆者らはBioID法1)という近傍分子同定法を,オルガネラ膜脂質を認識するタンパク質性のプローブに応用し,そのことにより,リサイクリングエンドソームを構成するタンパク質について半網羅的な情報を得ることができた2)。BioID法と膜リン脂質結合プローブを組み合わせた本手法は,今後,オルガネラ連携などのオルガネラの高次機能を理解していくうえで,重要な技術になることが期待される。
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