Japanese
English
特集 予測と意思決定の神経科学
腹側淡蒼球と報酬予測
Ventral pallidum and reward prediction
橘 吉寿
1
,
彦坂 興秀
1,2
Yoshihisa Tachibana
1
,
Okihide Hikosaka
1,2
1自然科学研究機構 生理学研究所 生体システム研究部門
2Laboratory of Sensorimotor Research, National Eye Institute, National Institutes of Hearth
2Laboratory of Sensorimotor Research, National Eye Institute, National Institutes of Hearth
pp.342-347
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101467
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われわれの行動の多くは,おいしい食物,金銭,名誉や達成感といった様々なレベルでの報酬の獲得を目指して営まれている。では,このような報酬に基づく行動制御を可能としている脳部位は一体どこなのであろうか? これまでの研究から,このような報酬に基づく行動意思決定には,大脳基底核が強く関与しうることが示唆されている。なかでも,今回,筆者らは大脳基底核の腹側淡蒼球に備わる報酬予測機能に注目した。本稿では腹側淡蒼球の解剖・生理を概説したうえで,腹側淡蒼球が担う報酬予測に基づいた行動(運動)制御機能について解説したい。
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