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特集 コピー数変異
疾患とコピー数多型アリルとのケース-コントロール関連検定
Case-control association test for detecting a susceptibility allele at a copy number variation locus
大橋 順
1
Jun Ohashi
1
1筑波大学大学院 人間総合科学研究科 生命システム医学専攻 分子遺伝疫学
pp.535-540
発行日 2011年12月15日
Published Date 2011/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101238
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コピー数多型(copy number variation;CNV)とは,1kbp以上の長さをもつゲノム配列の重複や欠失により,そのコピー数に個体差があるゲノム領域のことをいう。もし,CNVがゲノムの機能単位(遺伝子など)を含めば,個体の表現型に様々なレベルで影響を与える可能性があり,実際に,FCGR3B遺伝子のCNVは全身性エリテマトーデス,顕微鏡的多発血管炎,ウェゲナー肉芽腫症の感受性と関連していることが報告されている1)。CNVのコピー数と疾患感受性とが単純に相関する場合は,各個体の二倍体コピー数(二つのCNVアリルのコピー数の和)を説明変数にもつロジスティック回帰分析を行うことで,疾患とCNVとの関連を検討することができる。また,相関しない場合であっても,疾患の有無と二倍体コピー数からなる分割表に対するカイ二乗検定によって,疾患とCNVとの関連を検討することができる。しかしこれらの手法では,ある特定のコピー数をもつCNVアリルのみが疾患感受性と関連する場合に,そのCNVアリルを検出することはできない。本稿では,疾患リスクと関連するCNVアリルを検出するためのケース-コントロール関連解析の理論と手法について解説する。
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