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あとがき
藤田 道也
pp.264
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101152
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インフラマソームの概念はカスパーゼ-1(インターロイキン変換酵素)を活性化するタンパク複合体として,2002年に初めてスイスのグループによって提唱されました。その感染と免疫における重要性がその後認められるようになり,さらにインフラマソーム自体の活性化機構(ATM2,NLRP3,オートファジー不全)の解明も進んでいます。本特集ではそれらについて関連分野の先生方に解説していただきました。
去る3月11日東北・北関東沿岸を襲った巨大地震による被害の大きさは,地震そのものによるより誘発された津波と原発事故によることは明らかです。そのどちらにおいても「想定外」という表現(言い訳のように聞こえました)が用いられました。防潮堤も原発も想定「内」では100%安全でした。想定をどこに設定するかは人為的なものです。今回の災害は自然が人間に与えた厳しい教訓なのかもしれません。
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