Japanese
English
特集 細胞死か腫瘍化かの選択
KLF4-腫瘍化の促進と抑制の二つの機能
KLF4:paradoxical function in cancer
赤荻 健介
1
,
仲島 由佳
1
,
山口 智絵
2
,
柳澤 純
1
Kensuke Akaogi
1
,
Yuka Nakajima
1
,
Chie Yamaguchi
2
,
Junn Yanagisawa
1
1筑波大学大学院 生命環境科学研究科 生体情報制御学
2筑波大学 生命環境科学群生物資源学類
pp.556-559
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101082
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KLF4はジンクフィンガー(zinc finger)ドメインを持つ転写因子であり,腸管や皮膚をはじめとする生体内の様々な組織で発現し,増殖,分化,ホメオスタシスの維持,アポトーシスといった数多くの生命現象に関与することが知られている。興味深いことに,癌においては発現する組織,または細胞の状態により癌遺伝子と癌抑制遺伝子両方の報告が存在する。近年,これらの腫瘍化に対する二面性を説明する研究がいくつか報告されている。本稿ではKLF4の機能を概説し,癌に対する二面性を過去の様々な報告をもとに論じていきたい。
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