特集 シナプスをめぐるシグナリング
7.キナーゼ/ホスファターゼ
Cdk5-シナプスにおけるネガティブレギュレーター
細川 智永
1
,
久永 真市
1
Tomohisa Hosokawa
1
,
Shinichi Hisanaga
1
1首都大学東京 理工学研究科 神経分子機能研究室
pp.470-471
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101053
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Cyclin-dependent kinase 5(Cdk5)は神経細胞で高い活性を示すプロリン指向性セリンスレオニンキナーゼである。調節サブユニットであるp35もしくはp39との結合により活性化する。Cdk5-p35は脳形成期における神経細胞の移動に,またp35がカルパインによって限定分解されたp25との複合体(Cdk5-p25)はアルツハイマー病などの神経変性疾患に関わることが知られている。成体脳ではシナプス領域に局在し,シナプス前部では神経伝達物質の分泌・回収,シナプス後部ではスパインの形態やシグナル伝達など,様々なシナプス活動を制御している。
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