特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム
5.輸送系
バーチンbarttin(BSND)
内田 信一
1
,
佐々木 成
1
Shinichi Uchida
1
,
Sei Sasaki
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腎臓内科学
pp.454-455
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100468
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バーチンとは
バーチンは2001年にバーター症候群の第4の原因遺伝子として,難聴を伴う患者群での遺伝子解析によりポジショナルクローニングにて単離された1)。その発現部位はClC-Kクロライドチャネルに極めて近かったことから,ClC-Kクロライドチャネル2,3)との関連が予想され,事実免疫染色では腎臓内での共存が証明され4),機能的にも単独ではXenopus卵母細胞でクロライド電流を発現しえないヒトClC-KaとKbがバーチン存在下では非常に大きなクロライド電流を発現させることから(ラットClC-K1はバーチンなしに発現する),バーチンがClC-Kチャネルのβサブユニットとして同定された4)。
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