Japanese
English
特集 味覚のメカニズムに迫る
レプチンによる甘味感受性の修飾
Modulation of sweet taste sensitivity by leptin
吉田 竜介
1
,
重村 憲徳
1
,
安松 啓子
1
,
二ノ宮 裕三
1
Ryusuke Yoshida
1
,
Noriatsu Shigemura
1
,
Keiko Yasumatsu
1
,
Yuzo Ninomiya
1
1九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
pp.109-113
発行日 2005年4月15日
Published Date 2005/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100373
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レプチンは肥満遺伝子(ob)の産物で,主に脂肪細胞によって産生され,摂食,エネルギー消費,体重の調節に寄与するホルモンである。レプチンはdb遺伝子にコードされる受容体(Ob-Rs)と結合しその効果を発揮する。Ob-Rsは五つのアイソフォーム(Ob-Ra-e)をもつが,そのなかで細胞内ドメインが長いOb-Rbが機能的受容体であると考えられている。Ob-Rbは主に視床下部に存在し,レプチンはそれら脳部位を介して機能を果たしている。Ob-Rbは中枢に比べると少ないが末梢にも存在する。近年,われわれはそのOb-Rbが味細胞にも発現しており,その受容体を介してレプチンが味覚感受性を末梢で調節することを発見した1)。本稿はその末梢味覚器におけるレプチンの働きについて紹介する。詳細については総説2)を参照していただきたい。
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