What's your diagnosis?[274]
流行り病は人間に望ましい“腐敗”をもたらすか?
妻鹿 旭
1
,
穂積 未来
2
,
風間 亮
2
,
浜田 禅
2
,
桝田 元
3
1大阪赤十字病院 リウマチ膠原病内科
2堺市立総合医療センター 総合内科
3堺市立総合医療センター 呼吸器内科
pp.1192-1197
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510350101192
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(本症例は筆者・妻鹿が、前任地である堺市立総合医療センター勤務中に経験したものである)
病歴
患者:64歳、女性
主訴:発熱、咳嗽
現病歴:入院12日前より発熱および咳嗽を認めた。当初は感冒と考え自宅で経過観察していたが、症状の改善がみられなかったため、入院9日前に近医を受診。インフルエンザ迅速検査は陰性で、感冒と診断され経過観察となった。その後も発熱が持続したため、入院5日前に再度近医を受診、レボフロキサシンが開始された。しかし症状の改善に乏しく、抗菌薬はレボフロキサシンからクラリスロマイシンへ変更となった。それでも発熱や咳嗽は持続し、精査目的で当院に紹介受診し、入院となった。
ROS陽性所見:発熱、咳嗽、倦怠感、咽頭痛、関節痛
ROS陰性所見:悪寒戦慄、体重減少、盗汗、鼻汁、喀痰、呼吸困難、胸痛、動悸、失神、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、排尿時痛、血尿
既往歴・併存症:なし
常用薬:なし
内服薬:葛根湯、アンブロキソール、デキストロメトルファン、ジヒドロコデインリン酸塩、ブロムへキシン、ツロブテロール、クラリスロマイシン
アレルギー:薬剤アレルギーなし、甲殻類アレルギーあり
生活歴:事務職。姉と2人暮らしで、同居の姉はインフルエンザ罹患中。住宅は過去数年間に引越し歴なし。加湿器・エアコンの使用なし
海外渡航歴:なし
嗜好歴:喫煙なし、飲酒なし。温泉・循環風呂の利用なし。家庭菜園など土壌との接触歴なし

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