特集 ホスピタリストのための精神科の知識
【コラム⑤】非定型抗精神病薬のoff-label use—疾患ごとの役どころ
山梨 豪彦
1
,
篠崎 元
2
Takehiko YAMANASHI
1
,
Gen SHINOZAKI
2
1鳥取大学医学部 脳神経医科学講座 精神行動医学分野
2Department of Psychiatry and Behavioral Sciences, Stanford University School of Medicine
pp.756-759
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218804090120040756
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off-label use(適応外使用)とは,「承認内容の範囲外,すなわち薬剤の添付文書に記載されている効能・効果・用法・用量等の範囲外で使用すること」である1)。日本で承認されていない海外の薬剤を個人輸入して国内で使用することはun-licensed/un-authorized drug use(未承認薬使用)といい,off-label useとは区別される1)。
非定型抗精神病薬(atypical antipsychotics)は,もともと統合失調症に対する治療薬として開発された薬剤であり,ドパミンD2受容体遮断を共通の薬理作用とする。しかし,統合失調症以外に保険適応をもつものもあれば,off-label useが臨床現場で広く行われているものもある。
本稿では,非定型抗精神病薬のoff-label useについて疾患ごとに概説する。

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