特集 酸塩基平衡,電解質異常に挑む
Part 1 ICUでの電解質異常に挑む
ナトリウム異常
❹ さあ困った。特殊な状況でのナトリウム異常,どう対処する?—くも膜下出血患者の場合
麥倉 慎
1
,
中川 俊
1
Shin MUGIKURA
1
,
Shun NAKAGAWA
1
1TMGあさか医療センター 神経集中治療科
キーワード:
動脈瘤性くも膜下出血
,
aSAH
,
脳血管攣縮
,
Na変動
,
多尿
,
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群
,
SIADH
,
中枢性塩類喪失症候群
,
CSWS
,
浸透圧管理
,
クラゾセンタン
Keyword:
動脈瘤性くも膜下出血
,
aSAH
,
脳血管攣縮
,
Na変動
,
多尿
,
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群
,
SIADH
,
中枢性塩類喪失症候群
,
CSWS
,
浸透圧管理
,
クラゾセンタン
pp.21-28
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188348330170010021
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はじめに
動脈瘤性くも膜下出血aneurysmal subarachnoid hemorrhage(aSAH)の死亡率は,過去数十年で改善してきたものの,入院中の死亡率は16%と依然高い状況である1)。動脈瘤治療後の合併症は神経学的転帰や死亡率に大きくかかわるため,ICUでの急性期管理が重要である。そのなかでも,Na異常は代表的な合併症の1つとして広く知られている。ここではaSAHの急性期に生じるNa異常の問題点を概説し,症例を通してその管理方法について言及する。
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