書評
「よくわかる神経診察」—大田哲生,齊藤直人,澤田 潤【訳】 Geraint Fuller【原著】
片山 隆行
1,2
1独立行政法人国立病院機構旭川医療センター脳神経内科
2独立行政法人国立病院機構旭川医療センター臨床研究部
pp.157
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.188160960780020157
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この度,『よくわかる神経診察』が大田哲生,齊藤直人,澤田潤の三氏によって上梓された。三氏とも学識・経験ともに豊富な臨床家である。原著はDr Geraint Fuller(Gloucester Royal Hospital, UK)の“Neurological Examination Made Easy”で,既に第6版が出版され,フランス語・スペイン語・ポーランド語の翻訳も出ているので好評を博しているようである。和訳についても伊藤直樹氏と岩崎祐三氏によってそれぞれ過去に行われているが,今回は最新版から改めて翻訳されている。神経診察についてはその複雑さから入り口の段階でつまずいてしまう学習者が多いと思われるが,本書はA5サイズで厚みが1.5cmとコンサイスなので,入門書としては手に取りやすい本になっていると思われる。従来の神経診察法に関する書籍では余りに完璧を期するがゆえに複雑になりすぎてしまっているものもあるが,本書は内容も簡明なものとなっている。学生は講義や実習における副読本としてもいいし,研修医は友人と一緒に読んでお互いに練習したり,ベッドサイドでの復習に用いたりしても良いと思う。
原著では髄節と支配筋または関節運動を覚える「筋節ダンス」などが紹介されており,原著者が初学者向けに工夫したと思われる箇所が見て取れる。

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