特集 長期入院者に何が提供できるのか
長期入院者への2つの取り組み
―実践…その2―患者を含めた退院カンファレンス
安原 和義
,
大橋 秀子
,
秋元 潔
,
花房 香
pp.15-18
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900141
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「患者中心」の厳密な実践へ
ある日,受け持ち看護士との話のなかで,Kさんは「助けてくれる?」と話されました。これは,退院を援助してもらえるか,という問いかけです。Kさんは,看護スタッフの多くが「退院の難しい患者さん」ととらえていた方でした。7年の入院の間,何度か退院計画が立てられましたが,いずれも途中で挫折しています。しかし,受け持ち看護士は「この方が退院できたら面白いなあ。失敗してもいいからやってみよう」という気持ちで対応を始めました。これが,以下に述べる合同カンファレンスを軸にしたかかわりの始まりです。
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