連載 1問1答!在宅報酬必須知識 第10回
退院時カンファレンスで算定できる報酬
永井 康徳
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1医療法人ゆうの森 たんぽぽクリニック
pp.1182-1183
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2023100020
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入院している利用者は一刻も早く自宅に帰りたいと心で願いつつも,自宅での療養生活に不 安があると家に帰るとは決断できないものです.この不安を解消する方法の1 つに,利用者 自身が自宅でどのような療養生活を送るのかをイメージできるまで説明することがあります. 退院前に行われるカンファレンスでは,入院先の医療機関と自宅療養生活を支援する在宅医 療・介護側が一堂に集まるため,多職種間の顔合わせの場にもなります.初診前につながって おくことで,必要な準備があった場合もスムーズに行えます.このカンファレンスは,単なる 申し送りの場というだけではなく,利用者の自宅療養の不安を解消するためのものです.「自 宅の浴室は狭いが,退院しても入浴はできるのか?」,「夜間に体調が悪くなったときは,誰が どう対応してくれるのか?」というような,利用者と家族の心配や不安を払拭し,退院後の生 活をイメージしてもらえるまで多職種で話し合い,説明していきましょう.退院前に行うカン ファレンスには,多職種の参加を促すための診療・介護報酬が設けられています(表1). 医療機関や訪問看護ステーションの入院医療機関で行われるカンファレンスに参加できない 場合には,ビデオ通話が可能な機器を用いて参加しても,退院時共同指導料を算定できます.
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