特集 「ケアの意味を見つめる事例研究」の実践への拡がり
「ケアの意味を見つめる事例研究」の実践での活用と成果
退院カンファレンスにおける活用—台東病院の取り組み
高岡 茉奈美
1
,
古木 晴美
2
,
中野 博美
2
1東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナーシングリサーチセンター
2台東区立台東病院看護部看護・介護部
pp.276-286
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201993
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A 病院における事例研究ワークシートの活用
高岡茉奈美 東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナーシングリサーチセンター 特任研究員
中野博美 台東区立台東病院看護部 看護・介護統括部長
はじめに
「ケアの意味を見つめる事例研究」で用いる事例研究のワークシートを,カンファレンスや新人教育に活用している病院がある。東京都台東区立台東病院である。そこで,中野博美看護・介護統括部長に,院内における事例研究ワークシートの活用の経緯と実際の様子について,筆者(高岡)がお話を伺ってまとめた。
台東病院の概要 東京都台東区立台東病院(以下,台東病院)は,台東区にある120床の病院である。台東区が開設し,公益社団法人地域医療振興協会が管理している。8階建てで,病棟(一般病棟,回復期リハビリテーション病棟,医療療養病棟)と老人保健施設(150床)が含まれている(写真1)。
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