特集 長期入院者に何が提供できるのか
長期入院者への2つの取り組み
―実践…その1―ビギン―退院促進システムのつくり直し
佐竹 良一
,
石田 和子
,
河本 康信
pp.11-14
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900140
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5病棟で,患者,医師,看護者の三者による合同面接からスタートする新たな活動「ビギン」が開始されて,3か月が経過しました。それまでは,前項で岡が述べている「慢性分裂病者退院計画」(通称「5人グループ」)という長期入院者に焦点を当てた取り組みが,約20年の間続けられていました*1。5人の長期入院者を選出して,日勤者のうち2人がかかわり,退院を促進しようというものです。しかし,同じ患者さんが何度も選出されるようになり,患者・職員ともにマンネリ化し,ここ数年スタッフは,慢性分裂病の長期在院の患者さんに,何か違った退院促進活動が必要だと考えるようになりました。ビギンは,この活動の枠組みを残しつつ,活動の質を変えるように始めたものです。
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