書評
漫画と侮るなかれ。医療・ケアの曖昧さを分け合う本
橋本 和樹
1,2
1パリ第8大学院博士課程
2京都博愛会病院
pp.239
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201276
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「曖昧さに耐える」これは医療やケアの分野で最も重要なことのひとつと言えるでしょう。この本は、この「言うは易し……」なテーマに挑戦しています。しかも漫画で。ホラー映画の「なんだ……猫か」よろしく、「なんだ……漫画か」と甘くみていると次のカットで……バンっ! ということはさすがにないですが、漫画と侮るなかれ。実践に根ざした文章のおかげで内容は充実、そしてとても読みやすい。
この本から1つトピックを取り上げるならば、臨床を言語化することの重要性です。OT実習では今でも職人的な「背中に学べ」スタイルがないわけではないでしょうが、教えることとは別にして、日々の実践を言語化することは臨床家にとっても非常に重要なことです。
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