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皆さんはご存じだろうか.この世の中に,“病理医”が主人公の漫画の存在を.過去にドラマ化もされた“フラジャイル〜病理医岸京一郎の所見〜”だ.この漫画が始まった頃は,病理業界がかな〜りザワついた!「び,病理が……日の目を!」と,涙を流した病理医・病理技師は数えきれない.何を隠そう柳田もその1人さ.現在も,国内のほとんどの病理医・病理技師が愛読していること間違いなしだろう(そう信じている).なぜか私は,この漫画を読んだとき,「この原作者とは,いつか必ず会う!」という直感めいた意志が生まれた.それが……まさかの運命的出会い.がんゲノムを扱ったストーリーのため取材を受け,柳田に似た“遺伝子検査技師”キャラクター(本人より数万倍かっこいい)が生まれ,漫画の中で生きることとなった.そして,がんゲノム編が完結することとなり,「もう終わっちゃうのか」とメランコリックになっていた私に1通のメールが.「鼎談の企画をしたいのですが,参加していただけませんか?」と原作者から.て,鼎談!? あまりの驚きに私は,「え? ドッキリですか?……ドッキリでもいいっす!」と謎の返信をした.
そして当日,原作者と作画の漫画家の先生が……目の前に.原作者……漫画家……臨床検査技師……柳田(いやいや,なんでやねん,というツッコミを何度入れたことか).この3人で,漫画のストーリーについて“語り明かす!”という鼎談がスタート.実際のがんゲノム医療の現場のことや,漫画のストーリーについて,熱く熱く語り,あっという間に鼎談の時間は過ぎていった.そして,鼎談の日から1カ月後……ついに,漫画雑誌の紙面にババン!と載った!しかも4ページも.あの日の“いつか必ず会う”という直感は現実となり,それが形に残った.こんな経験なかなかできるもんじゃない.漫画雑誌を購入して,「娘の雄姿を見てくれ! 父よ! 母よ!」と,実家の両親に即郵送した.いい歳した娘から届いた荷物を開けたら,いきなり漫画雑誌……柳田両親の反応が楽しみだ♥
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