症例ライブラリー 周術期の高体温
まとめ:たかが体温と侮るなかれ,刮目して論ぜよ
立花 俊祐
1
Shunsuke TACHIBANA
1
1札幌医科大学医学部 麻酔科学講座
pp.644-645
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202965
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日本には,周術期体温管理についての「統一されたガイドライン」がない。このことは,周術期の体温管理を難しくしている原因の一つであると考える。2023年12月号の症例ライブラリー「周術期の低体温」では,周術期低体温が起こるメカニズムを再確認し,さまざまな症例を挙げ,それぞれの対処法を概説した。
文献には,周術期低体温に対する管理,つまり,体を温めるための方法論に関しては明確に記述があるものの,体温が維持された結果として起こる高体温への対応については,詳細な記述がないのが現状である。実際の臨床現場では,周術期,特に麻酔管理中に高体温となる症例は多くはないものの,いざ起こった際にどのような対応をするかは,個人や施設ごとの判断が求められる。
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