連載 内科医がそばにいない環境で精神疾患を持つ人の命と暮らしを守る・1【新連載】
私たちができること、知っておきたいこと
発熱した認知症のAさん
小野 正博
1
1福島県立宮下病院
pp.62-66
発行日 2023年1月15日
Published Date 2023/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689201090
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
都立松沢病院での学びを伝えたい
はじめまして。2021年4月から福島県の一番西の方、奥会津と呼ばれる地域で内科医をしている小野正博と申します。
その前の5年間、東京都立松沢病院という日本最大の公立精神病院で内科医として働いていました。仕事の内容は、主に精神疾患に内科疾患を合併した患者さんを診ることでした。精神病院はもちろん、総合病院やクリニック、施設などから患者さんをご紹介いただきました。その経験は私にとって大変貴重なもので、大きな学びがありました。同時に、もう少しこういうことに気をつけていただけたらこの患者さんは助かったのではないか、あるいはここまでひどくならずに済んだのではないかと思うことがありました。
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.