連載 幻覚・妄想を聞く。・2
自分だけで戦っていた医療観察法対象者
山村 卓
1
,
荒川 さつき
1
,
野又 淳
1
,
土田 滋
1
,
中嶋 正人
1
1独立行政法人国立病院機構花巻病院
pp.484-491
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200530
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医療観察病棟にて
花巻病院の医療観察法病棟では心神喪失等の状態で他害行為を行った方々が、再び同様の他害行為をすることなく社会復帰ができるよう治療を行っています。その目的を達成するために、心理教育、SST、作業療法、権利擁護講座、集団認知行動療法などさまざまな心理社会的治療プログラムが多職種によって行われています。また法務省保護観察所に配置され医療観察法処遇をコーディネートする社会復帰調整官とも連携して治療を進めています。
当病棟では集団での当事者研究を週に1回、1時間ほどの時間で行っています。参加される対象者(医療観察法においては治療を受ける患者さんは対象者と呼ばれます)は3名から4名ほどです。そしてスタッフが2名から4名ほど参加しています。1人あるいは何人かがホワイトボードも使いながら、自分の研究テーマの発表を行ったり、時には「みんなに聞いてみたいこと」などもテーマにして実施しています。
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