特集 「委員会、このままでいいの?」—専門看護師にうまく機能するまでの経緯を聞きました
感染対策委員会
金﨑 美奈子
1
1公益財団法人浅香山病院・感染管理室
pp.236-240
発行日 2018年5月15日
Published Date 2018/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200474
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私はなぜ感染症看護専門看護師になったか
当院は、精神科病棟と一般科病棟を併せ持つ複合医療施設です。私は2017年3月に、感染管理室の専従者となりました。院内全体の感染管理を担っている立場上、院内で生じた感染にかかわる事柄を委員会で報告し、解決すべき課題を話し合い、対策に反映させています。また、各部署の感染対策を担うリンクナースの活動を支援しています。
こうした活動のなかで、感染症看護専門看護師として心がけていることは、現場のニーズを大事にすることです。きっかけは、かつて介護施設で経験したノロウイルス感染症でした。何度も部屋から出てくる隔離中の認知症患者さんを見つけては、部屋に戻すことを繰り返す対応に心苦しさを感じました。感染対策が必要だとわかってはいたものの、患者さんの思いを大事にしたい気持ちとどう折り合いを付ければよいのかわからず、もやもやしました。当時は無知でしたので、知識を持つことで何か解決できるのではないかと思い、専門看護師の道へ進みました。
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