特集 打つ手なしの行きづまり事例が、当事者研究で変化する
—実践報告1—アナザーワールドを大切にすればリアルワールドでやっていける—医療観察法病棟で当事者研究をしてみたらおもしろいことが起きました
高橋 昇
1
,
石川 真
2
,
中嶋 正人
2
1元・独立行政法人国立病院機構花巻病院
2独立行政法人国立病院機構花巻病院
pp.203-207
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200350
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
国立病院機構花巻病院の医療観察法病棟に約6年という長期間入院していたAさんの事例を報告します。
医療観察法というのは、心神喪失等の状態で殺人、傷害等の重大な他害行為をした人たち(本法では「対象者」という)が、濃厚な医療を受け、再び同様の他害行為をすることなく、社会に復帰することを目的とした法律です。対象者の80%以上は主診断が統合失調症ですが、発達障害が併存している方もいます。Aさんにも統合失調症と広汎性発達障害の診断が付いています。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.