連載 武井麻子のOh!それみ〜よ・6
ディズニー・ピクサー『インサイド・ヘッド』—心の中の感情がドラマの主役に
武井 麻子
1
1日本赤十字看護大学
pp.406-408
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200258
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感情革命を知っていますか?
前回紹介した映画『パーソナル・ソング』では、介護施設で暮らす人々に好きな音楽を聴かせて生き生きとした表情がよみがえってくる様が描かれていた。彼らは「あなたにとって音楽とは?」と聞かれて、「愛」「生きること」「よろこび」と答えていた。音楽が彼らの中に眠っていたポジティブな感情を呼び覚まし、世界とのつながりと生きている実感をもたらしたのだ。
音楽に治療的効果があることはかなり前から知られていたが、そこに「感情」というものが介在することについてはあまり注目されてこなかった。「感情」に光が当てられるようになったのは1990年代以降である。
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