投稿
「急に殴られる」「箸・鉛筆などで突かれる」への対処を武道に学ぶ
永野 吉昭
1
,
笹本 洋志
2,3
1細木ユニティ病院急性期病棟
2NPO実践拳法
3ソーマティックラボ
pp.514-519
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200136
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
暴力に対する問題意識から
精神科における患者からの暴力に対し、最も基本的な対策は、患者のパーソナルスペース外に出ることだとされている。しかし実際の場面ではスタッフは1人で患者のそばに「近づき」、「話し」、多くの場合「触れて」いる。そのため患者に接近した距離での突発的暴力、特に「急に殴られる」「箸・鉛筆などで突かれる」に対して不安が残る。そうした暴力はパーソナルスペース外への離脱がすぐには難しい状況で起こり得るからである。
そこで、筆者と同じ問題意識を持つ笹本洋志氏(少林寺拳法正拳士四段)に、「“急に殴られる”“箸・鉛筆などで突かれる”への対処を武道に学ぶ」のテーマで技術指導を依頼し、2014年7月29日、細木ユニティ病院(以下、当院)内において研修を行ってもらった。当日は当院23名のスタッフが指導を受けた。
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.