連載エッセイ 【Klein aber Mein】・2
箸の理論
浅井 良三
1,2
1神戸大学
2兵庫医科大学
pp.834-835
発行日 1994年9月20日
Published Date 1994/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900991
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耳鼻科臨床で物をはさむ器具として日常使用するのはピンセット{有鈎ピンセット無鈎ピンセット耳鼻科用ピンセット鉗子{麦粒鉗子鋭ヒ鉗子グリューンワルド型鉗子等がある。
目的物をピンセット鉗子の間におき両方から鉗子の腕,ピンセットの脚が動いて目的物をはさむ。これに反してグリューンワルド式鉗子は鉗子の一つの脚は動かず他の脚のみが動いてはさむのである。あたかも日常使用する箸がその一本は目的物に達し他の一本が動いて目的物をはさむのに似ている。すなわち一本は指示棒,他の一本は力棒である。
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