特集 フィンランドで効果を上げる驚きの救急対応「オープンダイアローグ」
オープンダイアローグ(開かれた対話)が統合失調症の治療風景を変える可能性について
斎藤 環
1,2
1筑波大学医学医療系社会精神保健学
2あしたの風クリニック・診療部
pp.7-18
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101337
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「言葉の機能」を積極的に活用する方法である
みなさん、こんばんは。筑波大学の斎藤です。
今日お話しするオープンダイアローグは、フィンランドで採用されている新しい統合失調症の治療法です。この治療法は、統合失調症を発症したら、その人の自宅にできるだけ速やかに関係者全員が集まって、「開かれた対話」をするというものです。家族も親戚も、それからスタッフも含めた専門家が全員集まって、対話を繰り返す……すると疾患が治ってしまうという素晴らしい治療法です。まだ発症初期のものにしか有効性は確立されていませんが、慢性期にもある程度は有効である可能性が高いと私は思っています。
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