特集 AI時代の医師のクリニカル・スキル—君は生き延びることができるか?
【Ⅱ章】AI実装医療における医師のクリニカル・スキル
❷臨床において「対話」は何をもたらすか—オープンダイアローグ(開かれた対話)に学ぶ
森川 すいめい
1
1医療法人社団翠会 みどりの杜クリニック 精神科
キーワード:
対話
,
開かれた対話
,
オープンダイアローグ
,
ニーズ適合型トリートメント
,
チームで応答する
Keyword:
対話
,
開かれた対話
,
オープンダイアローグ
,
ニーズ適合型トリートメント
,
チームで応答する
pp.319-324
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203637
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Case(仮想)
患者:Aさん、35歳、男性。両親と3人暮らし。
相談背景:職場で、上司に皆の前でひどく罵倒された。何とか頑張って仕事に出ていたが気持ちが落ち込み、上司の目線が気になるようになった。仕事のパフォーマンスも低下し、ますます上司に怒鳴られるようになった。
8カ月後のある朝、電車に乗ると恐怖が募り、動悸・冷や汗・呼吸苦が強まった。そのまま循環器内科を受診し相談するも、心臓に問題はないと言われた。しかし電車に乗ることができず、会社を休んだ。それから1週間欠勤が続き、職場から精神科の受診を指示された。気持ちが落ち込み、不安焦燥感が強い。食事もとることができなかった。夜も熟睡できない。
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