特別記事
氏家信 『精神病側面史(十七)』を読む―『精神病者私宅監置の実況』調査から三十年後の回顧談
金川 英雄
1,2
1横須賀市立うわまち病院
2昭和大学精神科
pp.79-85
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689101183
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二〇一二年九月に発行した書籍『現代語訳 呉秀三・樫田五郎 精神病者私宅監置の実況』。これは日本の精神医療史の上で隔離、拘束について明確に記した最初の書物であり、ここから近代精神医療が始まったといっても過言ではありません。
この本のもとになった調査は、呉の指揮のもと、当時の東京帝国大学医科大学精神病学教室を挙げておこなわれたものでした。今回は、調査に赴いた一人である氏家信が、調査から三十年後に記した『精神病側面史(十七)』(原文は、漢字ひらがな文)を、解説付きで紹介したいと思います。
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