FOCUS
「月経」で精神状態が悪くなってしまう人に対して僕は何をしてきたか
蒲生 裕司
1
1独立行政法人国立病院機構相模原病院
pp.70-74
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100623
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ある日、この雑誌の編集の方からメールがきて、「月経に同調して不穏や不調を呈する患者さんが多いと聞くのですが、先生はどう対処していますか?」と尋ねられました。「なぜ、僕に?」と思いましたが、精神科を専門としていたにもかかわらず、この4月まで東洋医学の研究所に所属して漢方薬の研究をしてみたり、漢方の外来なのに漢方薬を処方せずに心理療法をしていたりと、ちょっとヘンな臨床をしていたため、尋ねられているのかと思い直し、持ち前の優しさを十二分に発揮して丁寧にお答えさせていただきました。そうすると「ぜひ、『精神看護』に原稿を書いてください」とお願いされてしまいました。そこで再び「なぜ、僕に?」と思いました。でも、月経でつらい思いをされている患者さんは多いですし、月経前のつらい気分を一生懸命にごまかして患者さんに笑顔で接している医療関係の女性の皆さんも多いと思います。そのようなわけで、月経で精神状態が悪くなってしまう方々に対して、“月経”自体に関しては素人同然の僕ではありますが、これまでどのようなことを行い、効果があったかということをお伝えしてみようと思います。
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