インタビュー
「とりあえずの一歩」を踏み出すために
岡田 美智男
1
1豊橋技術科学大学知識情報工学系
pp.66-75
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100607
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ロボットブームなのだそうだ。
人間そっくりの「顔」をもつロボットや、それを着ると要介護者をラクラクと持ち上げられるようなパワーを得ることができるロボットスーツなどが、マスコミでしばしば取り上げられる。
人間に限りなく近づいたり、人間の役に立つそれらを「足し算のロボット」というなら、逆に「引き算のロボット」ばかりを作りつづけているロボット学者がいる。人体とはかけ離れた目玉だけのロボット、ゴミを見つけることはできるけれど拾うことはできないロボット、“ピングー語”で意味のない会話をするロボット……。
役に立たないけれど妙にカワイイそれらのロボットの生みの親、豊橋技術科学大学の岡田美智男先生の研究室を訪ねてみた。最初に見せてもらったのが、パソコン画面上で3つのクリーチャー(creature)が雑談をするトーキング・アイ(図1)である。
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.