特集1の1 「鑑定入院」をめぐる混乱を整理する
―現場の声を聞く―鑑定入院中の看護のジレンマとは
三宅 美智
1
1井之頭病院
pp.20-23
発行日 2008年5月15日
Published Date 2008/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100499
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◉えっ!! 鑑定入院を受けるんですか……?
当院では昨年の6月から医療観察法の鑑定入院の受け入れが開始された。約半年が経過したので、これまでの鑑定入院について振り返りたいと思う。半年を経過した今も、疑問や戸惑いは解消されないままであるが、振り返ることによって何らかの示唆を得たいと考える。
鑑定入院が開始される直前、病棟では鑑定入院のマニュアルを作成し準備を行なった。医療観察法が施行されていることは知識としてあったが、自分たち看護師がその法律にもどづく入院を受けることには戸惑いや不安があった。なぜなら、触法患者に対してよいイメージはもっていないし、そのような患者に対する看護の方法ももちえていない。そしてまさか自分たちが民間病院で精神保健福祉法にもとづく入院患者と一緒に医療観察法の患者にかかわるとは思っていなかったからである。
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