特別記事
―WHO策定の国際障害分類―ICIDHがICFへ改変された意義
新保 祐元
1
1東京成徳大学
pp.88-92
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100271
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
障害の理解と精神科看護
障害が疾病と密接な関係にあることはいうまでもないことである。したがって,心身の障害が傷病に起因するものであるとすれば,それは医学的に除去されたり,改善されたりするものといえる。それでもなお,障害を残存せざるを得ない人々にとって,障害は多くの生活上の困難をもたらし,ときに生きる希望さえ見失わせることを生じさせる。
このように傷病によってもたらされる障害は,その残存状態によって生活上の困難をもたらす要因となるのだが,たとえ同等の障害をもっていても,各人によって生活上の困難は異なり,決して同等ではない。それは個人が抱く主観的感情や生活環境によって,その人が営む生活上のバリア(障壁)の度合いが大きく変化するからである。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.