特別記事
ここまできた統合失調症の薬物療法
糸川 昌成
1
1東京都精神医学総合研究所統合失調症研究部門
pp.57-61
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100079
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現代の統合失調症の治療は、薬物療法、精神療法、家族療法、SSTなどの認知行動療法、グループホームや福祉工場などでのリハビリテーションと、多面的なアプローチとさまざまな人々のかかわりによって構成されるようになっています。
しかしながら、著しい量の科学研究の成果が明らかにしてきた「脳の疾患」としての統合失調症において、直接的に脳内の化学的変化を引き起こす薬物療法が果たす役割は依然として大きいといえるでしょう。
紙面の都合上、統合失調症の治療薬のすべてをここで述べることには限界がありますが、その概観を紹介し新しい治療薬の方向性の一部についても触れ、最後に未来の薬物療法の可能性としてオーダーメイド医療についても紹介したいと思います。
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