増大号特集 精神科診療のエビデンス—国内外の重要ガイドライン解説
第2章 統合失調症
統合失調症薬物治療ガイドライン
稲田 健
1
,
橋本 亮太
2
,
中込 和幸
3
Ken Inada
1
,
Ryota Hashimoto
2
,
Kazuyuki Nakagome
3
1東京女子医科大学医学部精神医学講座
2国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神疾患病態研究部
3国立精神・神経医療研究センター病院
1Department of Psychiatry, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
2Department of Pathology of Mental Diseases, National Institute of Mental Health, National Center of Neurology and Psychiatry
3National Center Hospital, National Center of Neurology and Psychiatry
pp.522-526
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206063
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ガイドラインのポイント
・本ガイドラインは,統合失調症の薬物治療について,医師と患者さん・ご家族・支援者による,臨床場面での意思決定支援を目的として作成されている。26の臨床疑問(clinical question)について,エビデンスに基づき,エビデンスレベルと推奨を記載している。読者対象は,専門医としており,文章は専門的なものとなっている。統合失調症の治療は薬物療法のみによらず,心理社会的治療も含めて包括的に行うべきものであるということを前提としつつも,現在入手可能なエビデンスの均質性を考慮して,薬物療法に特化したガイドラインとなっている。
・本ガイドラインと内容は同じであるが,患者さん・ご家族・支援者を読者対象とし,平易な文章でまとめたものとして,『統合失調症薬物治療ガイド—患者さん・ご家族・支援者のために—』がある。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.